きすご釣り

きすごは、独特な魚信が釣り人の手元に「くっく~~」と伝わってくる釣りやすくしかも美しい魚であり、大潟村をふるさとにしている諸兄もご存じの通りであります。私は中学生のころから諸兄の釣法を見習いこの釣りに熱中しました。真夏になると、産卵のために、きすごは波打ち際まで寄ってくるので、パンツ一丁の麦わら帽子スタイルで、北の脇海岸の波打ち際に立ち込んで涼みながら手製の竹竿で釣りました。特に釣果があったのは、大潮の時、エサのゴカイは大潟湾の干潟で午前中に採取しておき、午後3時ごろから5時半くらいの満潮前がねらい目でした。あこめ海岸でも釣りましたが、北の脇の防波堤ぎわが形もよく数もよく釣れました。

きすごの料理

この魚は塩焼きにすると香ばしく美味でした。七輪に炭火をおこし、網の上に並べて焼くと独特の香りがうっすらと煙りとともに立ち上り、戦後の多感な丸刈りの少年の胃袋を優しくくすぐるのでありました。

北の脇のキリギリス君

北の脇には様々な想い出がありますが、浜辺に沿った松林の裏側に大潟村へと通じる小道があり、その草むらではいつも「ギースチョン」と鳴くおなじみの彼が住んでおりました。釣り帰りの少年が興味を示し彼を不用意につかんだりすると、鋭い口ばしで噛みつき少年をひるませて逃走するという賢い彼なのでありました。