初めての潜水

それは、昭和25年、私が7歳の時のことだった。100㎡の畑を懸命に耕した私に母が100円くれたので、貯金していた150円くらいと合わせて確か250円くらいだったと思う水中メガネを買ったのだった。そして、さっそうとはじめて家の前の大潟湾の海中を覗いてみたのであった。そこでであった最初の生き物がこのような生き物だったのである。

「これはエビだ!!」

7歳の私は直感的に言い当てていた。それは行商の魚屋のおばさんが持ってくる沖エビとは色は違っていたが形はそっくりだったからである。大潟湾ではじめて出会ったエビは透き通るような透明感のある小エビだったのである。

はやくもサンゴ礁に潜る

大潟湾での潜水を瞬く間に自習した小学校1年生の私は、三本松の太平洋側の磯に挑戦して潜るようになった。今の時代では考えられない無謀さのように思われるだろうが昔はあたりまえのことだったと思う。