シニア世代の自作PC特別記事(2022/09/08)
マザーボード のボタン電池取り換え
はじめに
ここでいうマザーボードとは自作PC用のマザーボードであり、ノートパソコンのマザーボードではありません。なんでかというと、ノートパソコンは素人では分解できません壊してしまいますよ、ノートパソコンのボタン電池が寿命を迎えたらメーカー修理に出すか、新しいノートパソコンを買いましょう。
さて、それでは自作PC(デスクトップ型)マザーボードのボタン電池取り換え記録を紹介します。
1.自作PC(PC-1)突然故障
PC起動スイッチをONにすると直ちにCPU起動するが数秒後に止まってしまう。OS起動まで至らずBIOS動作中に非常停止するような状況。
2.CPU(プロセッサ)とマザーボードの仕様
(1)CPU 2013年誕生の インテル第4世代
(2)マザーボード ASUS製品 H87-PLUS
インテル第4世代向けに作られたもので、製造年はCPU同様2013年である。
3.原因調査
最初は配線コネクタの接触不良かと思い全てのコネクタをゆすってみたが改善しないので
それではないと判断、次に電源ユニット不良かと疑い正常機のユニットと取り換えてみたが
改善せず、電源ユニットではないと分かった。そこでマザーボードの故障かと思い、
マザーボードのマニュアルを見たら、BIOS(CMOS)クリア推奨の記事があった。
その通りに電源ケーブルは外して、該当箇所のジャンパーをしてみたが変化せず、
マニュアルにはジャンパーで消去(BIOSの初期化)が出来ない場合はボタン電池を
外してジャンパーをしてみてくださいと記されていた。
ここで初めて「ボタン電池」のことを知ったので、インターネットでCMOSクリア
ボタン電池の検索語で情報を調べたら、ボタン電池の寿命がきたら今回ような異常が
起きるとの記述があった。
■豆知識:パソコン内部のマザーボード上にあるボタン電池の役割
パソコン内部にはOS(Windows)より先に起動するBIOS(最近はUEFI)と呼ばれる特別なソフトがマザーボード内に組み込まれている。このソフトは一種の揮発性メモリ(いわゆるCMOS)に組み込まれているが、そのメモリは常に電源が必要なので、パソコンの主電源(交流100V)が遮断されてもBIOSに電気を送り続けるための小さな電池(直流3ボルト、通称ボタン電池)が必要なのである。しかし、電池には寿命(3~5年)があり、寿命が来ると突然BIOS維持ができなくなり、パソコンが起動しない、起動してもフリーズする、時計機能が狂ってくるなど様々な問題が突然パソコン起動時に発生するのである。
4.ボタン電池取り換え
準備:パソコンのAC(交流100V)電源ケーブルを外しておくこと
ついでにマウス、キーボード、Display、インターネット、スピーカーケーブルも外す
要するにPC本体のサイドカバーを外しての作業がしやすいようにしておくのだ
(1)電池の仕様(ネット検索結果)CR2032と判明、さっそくローソンで購入270円なり
備考:後でわかったが、電池はCR2025でもOK、(同じ寸法の+3Vボタン電池ならOk)
(2)電池の外し方
PCのサイドカバーを外し、マザーボードのボタン電池の位置を確認する、見つけたら
電池の、下図のツメ(このツメが電池が外れないように抑えている)を割り箸の先等で
横に(後ろに)押してみるとツメが電池から離れるのが見える。
うまくいったら電池は下部のバネで持ち上げられ浮き上がって来るので簡単に外せるが、
マザーボードの個性でバネが弱いものもあり独りでに浮き上がってこない場合もある
そんな時は細いマイナスドライバー等で助勢が必要で相当な苦労をするが頑張るしかない
とにかく、どうにかして電池を外すしかない、無理してツメを破損したりしないこと。
後で分かったことだが、この電池を外すと自動的にCMOSクリアが発生する
CMOSクリアとはBIOSの初期化(マザーボード出荷時のBIOSに戻ること)
ところが、電池を外した時の自動的CMOSクリアは説明者が語るには、数分から
1時間もかかる場合があるとのことなので、新電池は旧電池取り外し後1時間後
に取り付けを行うようにしましょう。
(3)新電池の入れ方
ツメを割り箸の先等で後ろに押しながら電池を載せる(軽く押し込む)と電池が入る
入ったらツメを元に戻す(ツメは先述通り電池を固定する重要な役割を果たしている)
ツメがかかったら電池を指でそっと下に押してみる、バネの反力が感じられる
これで電池の交換はできた。
(4)電池取り換え後のフォロー(BIOS日本語表示など正常化への操作)
PCサイドカバーを復旧し、電源ケーブルや周辺機器ケーブルを復旧する
PC起動してみると、Displey に英語で警告みたいなのが出てくる
CMOSクリアされたよという表示らしい、そしてF1キーを押せとある
やってみたら初期化されたUEFI(BIOS)が表示される
これが英語で分かりにくいし、日付や時刻が正しく認識されておらず、日本語表示への
変換もままならない。
あせらず、とりあえず英語表示のままBIOSデフォルト操作してPC起動できるか確かめる
結果、Windows10は起動したが、日付や時刻は不正確なままなので、コントロールパネル
からの操作で日付と時刻が正常になるようにする。それで再起動し、UEFI画面を出して
BIOSが日本語表示できるか確かめてたらできたので、日本語でのBIOS初期化操作を行い
再起動したら正常になりWindows updateもできるようになった。
(5) 比較的新しいマザーボードの電池を取り換えた場合の反応
2017年製造のAsrock社製マザーボードについて、現在は2022年なので概ね
利用開始後約5年経過しているが、異常はなく使用できていた。とはいえ、放置すれば
いつかは電池の寿命により突然異常になるであろうから2022/09/11に電池交換を実施
すると、予定通りCMOSクリアは行われて例の英文によるコメント表示があり、
「F1」キーを押してくださいの指定がありました。で、F1キーを押すと、すんなりと
Windows11が立ち上がり、時刻表示も正確に復旧できていました。