台 湾
あの時(1981年11月9日)の台湾の電子工場見学での印象は1970年度から始まった台湾政府が後押しする経済的かつ高信頼度のエレクトロニクス産業(電子産業)台頭の予感であった。 その予感は的中し、あれから31年後の2012年現在、台湾製の電子部品は東京の秋葉原でも圧倒的シェアを占めている。 ちなみに現在の我が家の自作パソコン数台のSSDや、マザーボード、液晶ディスプレイはほとんどが台湾メーカー製である。 台湾での重要な電子工場見学などを終えた私たちはバスで台南の高雄港まで移動し、先回りしていた研修船に乗船したのであった。
オプショナルツアー
台湾国立の故宮博物院で数々の秘宝を見たが、あまりにも駆け足で短時間であったため残念ながらまるで修学旅行のようでただ行ったということだけが記憶の淵に残っているだけである。 なお、旅情あふれるツアーでは有名なお寺の拝観や、高級な喫茶店で珍しい味のお茶を飲んだような気もする。
この国立故宮博物院の写真はトリップアドバイザーから無料提供されています
備考
台湾(中華民国)の国立故宮博物院は、台北市北部の士林区にあり、付近には高級住宅街が広がっている。この博物院には中華民国政府が台湾へと撤退する際に故宮博物院から精選して運び出された美術品が主に展示されており、その数が合計60万8985件冊にも及ぶことから世界四大博物館のひとつに数えられている。博物院では3カ月に1回の割合で展示品の入れ替えがあるが、膨大な所蔵量のために、全ての所蔵品を見るためには8年余りもかかると言われている。
現在では台湾南部の嘉義県にある台湾高速鉄道嘉義駅の隣にアジア文化をテーマとした南部分院が2013年完成を目標に建設工事が進められており、博物院の機能の分散化が図られている。
この博物院は、1960年代から1970年代に中華人民共和国で起きた文化大革命における文化財の組織的破壊から、貴重な歴史的遺産を保護するという役割を担ったが、同時に中華民国政府が中国(China)の唯一合法的な政府であることの象徴と、日本の統治から離脱したばかりの台湾において中華ナショナリズムを強調するための装置としても中華民国政府に利用されていた。そのために現在では、早期の台湾独立を求める泛緑連盟勢力の一部から「『台湾国独立』と引換えに故宮博物院の文物を紫禁城に返そう」という主張が出ているが、実現の可能性はほとんど無い。
2001年より大規模な耐震・改装工事が行われ、館内の一部が閉鎖されていた。工事は2006年12月末に完了し、2007年2月8日より全館が一般公開された。