はじめに
むかし、所属していた会社の社命により出張で、第16回日経連第一線監督者洋上研修に参加した記憶がある。最近になって、それがいったいいつだったのかなかなか思い出せなかったのだが、古いアルバムをめくってみると↓のような貴重な証拠写真が見つかった。現在は2012年4月(私は満68歳)だから、1981年11月といえば ざっと31年前で当時の私は満38歳だったことがわかった。私の息子が現在長男が46歳と次男が40歳だから、彼らよりもまだ若いころに私はあの洋上研修に参加していたことになる。
ごらんのとおり、写真の日付は1981年11月9日で、場所は台北の忠烈祠となっている。(台湾の台北の忠烈祠はその名前からもわかるように、辛亥革命、抗日戦争や中共との戦いで戦死した約33万人の兵士の霊を祀っているところである。)この記録写真から遡ると横浜港を出港したのはたぶん同年11月5日(木曜日)ごろだったのではなかろうかと思われる。
←のカレンダーは1981年11月のものである。横浜を出港後、折からの激しい北西の季節風によって海がしけて船は木の葉のように揺れ、船酔い者が続出、症状のひどい人が1名いて、その人は、結局研修団から脱落し、台湾から飛行機で帰ったのを覚えている。幸いなことに私は少し気分が悪かった程度だったので当然ながら貴重な洋上研修を続けたのであった。
洋上では、毎日午前中にたいへん有意義な講義やグループ討議が行われ、船室の異業種仲間とも親しくなったのを覚えている。この研修の目的は台湾、香港、マカオ、フィリピンへと移動しながら、第一線監督者(係長クラス)としての監督力や、コミニュケーション能力の向上をはかることであった。
ところで、11月9日以降のスケジュールについての記録がないので、最終的に横浜港に帰着したのはいつだったのか今となっては正確に知るすべもないが、推察では横浜出港11月5日(木曜日)午後→台北港着11月9日、高雄港発11月10日→香港着11月12日、香港→マカオ発11月13日→フィリピンマニラ港着11月15日、マニラ港発11月16日→横浜港着11月20日(金曜日)の約2週間という旅程ではなかったかと思われる。
研修団を乗せた船は、総トン数約10000トンの客船で、船名は若しかしたらコーラルプリンセス号ではなかったかと思うので、インターネットで検索したらイメージがピタリと合う船が出てきた。↑船首の近くに門型のマストがありそのマストの一部が私の記録写真に合うのでたぶんまちがいはないと思われる。 私達は毎朝このマストの近くで朝の体操をしていたのであった。
インターネット検索で見つけた記事↓
コーラル・プリンセスについて
乗船した客船は、コーラル・プリンセス(CORAL PRINCESS)で、総トン数9,638トン、全長146m、船客定員480名、建造1962年 (スペイン)で英国チャイナナビゲーション所属の小型クルーズ客船である。1972年からグアム就航を始めて、その後洋上研修などで日本とグアム・サイパンをよく運行していた。1972年にグアムを訪れた日本人は10万人だったが、2007年には93万人に成っている。午後2時出発、東京湾を過ぎて太平洋に出ると、船は思ったよりゆっくりと大きく横に揺れ始めた。横揺れ防止装置は付いていたと思うがかなり揺れる。甲板などに出て、遊んでいたら船酔いが回ってきた。行きの4日間、船酔いが続いてずっと部屋の中で過ごす人も居た。