3 西表島を訪ねて

 今回、最初の計画では日本丸は西表島の船浮港に投錨する予定だったが、船浮港は強風が予想されたため計画を変更して、石垣島(の石垣港沖)に寄港することになった。そして、石垣島から島の高速船に乗って西表島の大原港に渡航したのだった。(大原港は、風下にあって波が穏やかだった)

(1)由布島の水牛車に乗る

 由布島は、西表島からわずか500m東にあって、その間は満潮でも水深1mしかない遠浅になっている、このような絶好の環境を利用して従来から水牛車に乗り海を渡るのが人気になっているとのこと、私たちもぎょしゃの奏でる三線と民謡を聞きながらゆったりと渡ったのであった。

(2)仲間川のマングローブ林を観察

 西表島の日本最大規模のマングローブ林を遊覧船に乗って観察

 

(3)遊覧船の行き先にある巨大なサキシマスオウノキの板根を観察

 周囲には木道が設置されていて、左右、前方より巨木の姿を詳しく見ることができた。観光客は等しくここで記念写真を撮っていた。

 解説(樹々山坊氏のHPによる)

 サキシマスオウノキ(先島蘇芳木)はマングローブ背後の湿地林に生育するアオギリ科の常緑高木で、 アフリカ東岸から東南アジア、ポリネシアにわたる広い範囲に分布し、日本では奄美大島以南の南 西諸島に見られます。地上にうねうねと這う巨大な板根(ばんこん)は誰の目にも印象に残る特異な 景観を呈します。樹高20~25m、直径60~80cmになり、樹皮は灰色~褐色で、薄片状に はげる。

 葉は単葉で互生し、葉柄1~3cm、葉身は長さ15~22cmの楕円形~長卵形、全縁 で、裏面は銀色~黄褐色の鱗片でおおわれる。花は単性、淡黄緑色の小花で、腋生する円錐花序に 多数つく。木材は暗灰褐色~暗褐色の心材をもち、気乾比重0.85~1.00で重硬。木材の組織中に粒 状のケイ酸を多く含み、のこぎりなどの磨耗を早めるため加工しにくい。

 しかしシロアリに強く、 かつて船の舵に利用したり建築材として用いられた。材をいじると紅汁が出るが、宮古・八重山列 島(先島)ではマメ科のスオウ(蘇芳木)にならって、これで布を染める。和名はこれに由来する。