26/06/25、小笠原二日目
小笠原滞在中であっても、宿泊や食事はにっぽん丸に戻って行うので安心できる。心配があるとすれば天候の急変だけであるが、幸いなことに今回は天候は安定していたし、天気も晴れ時々曇りだった。25日は小笠原の最終日で、朝早くからそれぞれお好みのオプショナルツアーを済ませた乗客は16時までに本船に戻るように指定されていた。要するに旅行日程上、「今日の17時に、にっぽん丸は小笠原を出航する」ことが最初から決まっていたからである。
1.私たちの二日目のオプショナルツアー
2人は予定通り、「小笠原の自然観察」というメインツアーに参加した。
(1)まずは、小港海岸の自然観察
父島でもっとも美しいと言われる小港海岸、驚いたのは海水の透明度だけではない、日本本土の海岸に見られるようなゴミの漂着物がいっさい見られないことだ。ということは潮流の関係もあるとは思われるが大陸からの植物の種子なども流れてこないということだ。しかし、よく見ると、何らかの植物の木の実が点々と漂着しているのが観察できた。この実の漂着こそが4800万年前に誕生した小笠原諸島に生命を運んできた証の一つなのだとガイドから教わった。
ガイドの説明は続いた。大陸とは陸続きでない太平洋の真っただ中に誕生した太古の海洋島へいったいどのようにして生命はやってきたのだろうか。その答えは、南方の島から波や風に乗って、あるいは鳥の糞に混じってであったとのことだった。
(2)ガイドに伴われ小港海岸から中央山へ移動、その山麓の生態系を詳しく紹介されたのであった。
小笠原固有種のシダの仲間(マルハチ)↓
2.小笠原を出航
オプショナルツアーを終えた乗客が全員帰船したのを確認したにっぽん丸は、有名な小笠原の通船船団による壮大な見送りパフォーマンスを受けつつ、返礼の汽笛を鳴らし応えながら粛々と予定通り17時に出航した。