天たかし

晴れやかな 断髪式や 天たかし 光彦
昨年秋場所限りで現役を引退した元関脇妙義龍の振分親方が5日、東京・両国国技館で引退相撲を行った。断髪式ではさみを入れた人数は約400人。師匠の境川親方(元小結両国)が止めばさみを入れる前に振分親方の肩をポンとたたいた。
師匠からの無言のメッセージに、「涙が出そうになった。ジンときました」と、15年間の現役時代を思い出しながら大銀杏(おおいちょう)を切り落とした。
振分親方は新十両場所の2日目に左膝前十字靱帯(じんたい)を断裂。三段目から出直して関脇まで昇進した。「けがに腐らずやれば、いつかいいことがある。優しいだけじゃだめ。厳しさがないといけない。自分に負けないように」と自身の経験を踏まえて後進の指導にあたる。
昨年秋場所限りで引退した元関脇妙義龍の振分親方(兵庫県出身、本名・宮本泰成、38)が5日、東京・両国国技館で引退相撲を開いた。
断髪式の前には長男・泰吉くん(やすきち、8)、次男・兼吉くん(かねきち、5)と「妙義龍最後の一番」を取り会場を沸かせていた。
振分親方は幕内に71場所在位し、小結5場所、関脇8場所。技能賞6回、金星6個を獲得した。