宇宙探査機ボイジャー1号について
1.宇宙探査機とは
宇宙探査機は、地球以外の天体を探査する目的で宇宙に放出された無人の人工物体(探査機)である。惑星、衛星、太陽、彗星、小惑星などの探査を目的とする。現在は技術の限界から太陽系内の探査にとどまっているが、遠い将来は太陽系の外へ探査機を飛ばすことを考える科学者もいる。
2.ボイジャー1号とは
ボイジャー1号 (Voyager 1) は1977年にアメリカのケープカナベラル空軍基地から打ち上げられたNASAの無人宇宙探査機である。「ボイジャー1号」は現在太陽から約174億km以上離れた所を、秒速約17kmの速度で飛行しており、2013年8月現在では太陽系の果てに到達しているとみられるが、一説では既に太陽系を脱出しているとも言われている。
参考
太陽系を脱出するために必要な速度は、専門的には第三宇宙速度と呼ばれ、その必要速度は真空の宇宙では秒速16.7kmであることが知られている。 一方、ボイジャー1号は秒速17kmで太陽から遠ざかる方向に飛行していたので、いずれは太陽系を脱出するものと予測されていた。
新たな情報
【ワシントン共同】米航空宇宙局(NASA)は2013年9月12日、36年前に打ち上げられた米探査機「ボイジャー1号」が太陽系の端の領域を越え、人工物体として初めて太陽系外に広がる星間空間に旅立ったことが確認されたと、米科学誌サイエンス電子版に発表した。ボイジャー1号が太陽系の最も端に達したことは分かっていたが、新たなデータ分析の結果、昨年8月の時点で太陽系外に出ていたことが判明した。NASAの研究者は「星間空間に人類が踏み出した歴史的な出来事だ」としている。
3.関連情報
ボイジャー(航海者)1号と2号は、パイオニア10号〜11号の切り開いた道をさらに奥まで進み、木星から外側にある惑星の鮮明な姿を人類に見せてくれました。ボイジャー1号は、2号の2週間後に打ち上げられましたが、途中で2号を追い越して、一足先の1979年3月に木星に到着しました。木星の衛星イオの画像には、硫黄を噴き上げる火山も写っていました。ボイジャー1号は木星の重力を利用して速度を変え、1980年11月には土星に接近しました。ボイジャー2号も1979年7月に木星に接近した後、1981年8月に土星、1986年1月に天王星、1989年8月に海王星と、太陽系の外側の惑星を執に訪問しました。現在、2機のボイジャーは太陽系の外に出る軌道上にあって、観測データを送ってきています。宇宙人に拾われた場合に備えて、2機のボイジャーには地球のさまざまの自然や人間の営み、古今東西の音楽、世界各国語の挨拶の言葉などを記録したディスクが載せられています。
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