土星

ひときわ目立つ、巨大な輪を持つ惑星が土星です。環の外がわまでの直径は27万kmもありますが、環の厚さは100mほどしかありません。

土星の本体は、木星と似たガス惑星です。巨大なわりには軽く、同じ体積で比べると、地球上での水の重さよりも軽いほどです。太陽系で最も密度が低い惑星です。

土星のすがた

土星は環以外は、木星とよく似ています。自転も速く、10時間ほどで1回転します。自転の遠心力で赤道のあたりがふくらんでいて、全体がつぶれた球形をしています。

内部構造

内部も木星と似ています。ほとんど、水素やヘリウムでできていて、土星の内側では重力で水素がおしつぶされて液体や金属状になっていると考えられています。

土星の環

環は一枚の板のように見えますが、実はたくさんの氷の粒の集まりです。大きな惑星ができあがるときに、周囲のちりや、氷の粒の円盤ができ、これが集まって衛星ができますが、惑星に近い場所では惑星の重力によって集まることができず、ちりや氷の粒はバラバラのまま環となり残されます。

土星の衛星

土星には2009年1月現在で、63個の衛星が発見されていて、その数は木星と並んでいます。木星の場合はガリレオ衛星を除いたすべてが小惑星のような大きさで形もいびつなのに対して、土星の衛星は大きさもその表面の様子も多種多様です。63個の衛星のうちその大半が、地上の巨大望遠鏡群や土星探査機「カッシーニ」によって2000年以降に発見されました。

土星最大の衛星タイタン。

タイタンは土星最大の衛星で、太陽系の衛星の中でも2番目に大きな衛星です。1655年、クリスチャン・ホイヘンスによって発見されました。直径は5,150km。土星からの距離は約123万kmです。表面を窒素の大気が覆っています。メタンなどが作りだす雲があるため、上空から表面の様子を見ることはできません。地表は摂氏マイナス170度しかありませんが、液体になったメタンやエタンが雨となって降り注ぎ、川や湖のような地形を作り出していることが土星探査機「カッシーニ」によって明らかにされています。2005年には「カッシーニ」から切り離された小型探査機「ホイヘンス」がタイタンへの軟着陸に成功しました。着陸時の衝撃が弱かったことから、着陸地点は沼のような地形だと考えられています。

氷を噴き出す衛星エンケラドス

エンケラドスは1789年、ウィリアム・ハーシェルによって発見されました。直径は498km、土星からの距離は約24万kmです。表面の反射率は非常に高く、太陽系でもっとも白い天体です。土星探査機「カッシーニ」によって、エンケラドスの南極付近から間欠泉のように氷が噴き出している様子が発見されました。この氷火山によって、つねに表面に新しい氷が供給されているものと考えられています。噴出物の中には有機物も発見されました。また、この噴出物によって作られたと考えられている、微量の大気も発見されています。間欠泉を噴き出させている熱源は不明ですが、エンケラドス内部における放射性物質の崩壊や、木星のイオ同様、土星の潮汐力によるものだと考えられています。

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土星のデーター

太陽からの距離
  14億2940万km

大きさ 地球の9倍

重さ  地球の95倍

公転周期 29.5年

自転周期 0.44日