椿の蜜を吸う
2020.02.12
蜜吸へばメジロとなりし気分かな 光彦
家の前が大潟湾、そして背後には八釼山があった。私は里海だけでなくその里山でも一人でよく遊んだ。山には春先からヤブツバキの花が咲き誇りかぐわしい匂いを放っていた。いつしかメジロの真似をして蜜を吸ってみたら驚くほど甘美であった。
家の前が大潟湾、そして背後には八釼山があった。私は里海だけでなくその里山でも一人でよく遊んだ。山には春先からヤブツバキの花が咲き誇りかぐわしい匂いを放っていた。いつしかメジロの真似をして蜜を吸ってみたら驚くほど甘美であった。
アサリを掘る
2020.02.12
春近し少年夢中で掘るアサリ 光彦
牡蠣の思い出と並ぶのがアサリ堀である。70年前のザクザクと掘ったあの感触は今でも鮮やかに残っている。懐かしい大潟湾の潮の香りと風景が眼に浮かぶ。
牡蠣の思い出と並ぶのがアサリ堀である。70年前のザクザクと掘ったあの感触は今でも鮮やかに残っている。懐かしい大潟湾の潮の香りと風景が眼に浮かぶ。
牡蠣の匂い
2020.02.12
70年前の牡蠣の匂いぞ懐かしき 光彦
子供のころ春が近づいてくると家の前に干潟が現れるのだった。私は幼少のころから干潟で遊び馴染んでいた。あるとき、防波堤の石垣についていた牡蠣を小石で打ってみたら一瞬美味しそうな匂いが牡蠣から放たれたのであった。その香りは今でも言い表しようがないが、目隠しをして香がされたとしても直ぐに「この匂いは牡蠣だ」と言うだろう。
子供のころ春が近づいてくると家の前に干潟が現れるのだった。私は幼少のころから干潟で遊び馴染んでいた。あるとき、防波堤の石垣についていた牡蠣を小石で打ってみたら一瞬美味しそうな匂いが牡蠣から放たれたのであった。その香りは今でも言い表しようがないが、目隠しをして香がされたとしても直ぐに「この匂いは牡蠣だ」と言うだろう。