樹氷
2020.09.30
秋の波
2020.09.27
オケラ
2020.09.24
オケラ鳴き 台風過ぎたと 母はいう 光彦
■ふるさとの、家の床下にオケラが住んでいた。
天気の良い日には昼も夜も鳴いていたが、台風が接近してくると気圧低下等で異常を察知するのか、ピタリと鳴き止んでしまう。そして、台風の眼が通過するころになると安心したかのように鳴き始めるのであった。
■ふるさとの、家の床下にオケラが住んでいた。
天気の良い日には昼も夜も鳴いていたが、台風が接近してくると気圧低下等で異常を察知するのか、ピタリと鳴き止んでしまう。そして、台風の眼が通過するころになると安心したかのように鳴き始めるのであった。
秋晴れ
2020.09.19
天高し 子猫と子猪 出会いけり 光彦
■子猫にキャラメルを与えた異邦人は、やがて「さようなら猫ちゃん、君はきっといい人に拾われるよ」と言い残して室戸岬方面へ立ち去って行ってしまったのだった。
子猫は頂いた10個のミルクキャラメルを全部たいらげすっかり元気になったが行くあてもなく日和佐の山中をさ迷っていた。
と、そのとき、藪の中から得体のしれない生き物が子猫の前に転がりながら飛び出してきたのであった。当然のことだが、生後数日の子猫なのであるから何の知識も経験もない、ただ、本能的に恐怖を感じてその場に立ちすくむことしかできない、
すると、得体の知れない生き物(実は猪の子供)は子猫を転がして遊び始めたのだった。
■子猫にキャラメルを与えた異邦人は、やがて「さようなら猫ちゃん、君はきっといい人に拾われるよ」と言い残して室戸岬方面へ立ち去って行ってしまったのだった。
子猫は頂いた10個のミルクキャラメルを全部たいらげすっかり元気になったが行くあてもなく日和佐の山中をさ迷っていた。
と、そのとき、藪の中から得体のしれない生き物が子猫の前に転がりながら飛び出してきたのであった。当然のことだが、生後数日の子猫なのであるから何の知識も経験もない、ただ、本能的に恐怖を感じてその場に立ちすくむことしかできない、
すると、得体の知れない生き物(実は猪の子供)は子猫を転がして遊び始めたのだった。
秋遍路
2020.09.18
震える猫に 寄り添う 秋遍路 光彦
■遍路道の道端に、一匹の子猫が捨てられていた。通りかかった異国の巡礼者は、足を止めしゃがみ込んで子猫に声をかけた「どうしたの・・・・・」子猫はぶるぶる震えながらうつむいたままだった。
巡礼者はしばし思案していたが、やがて猫の子のそばに腰を下ろし、リュックサックからミルクキャラメル一個をとりだして、「これを舐めてごらん」と言ったのだった。
子猫はビクビクしながらも弱弱しくその飴をなめるのであった。
■遍路道の道端に、一匹の子猫が捨てられていた。通りかかった異国の巡礼者は、足を止めしゃがみ込んで子猫に声をかけた「どうしたの・・・・・」子猫はぶるぶる震えながらうつむいたままだった。
巡礼者はしばし思案していたが、やがて猫の子のそばに腰を下ろし、リュックサックからミルクキャラメル一個をとりだして、「これを舐めてごらん」と言ったのだった。
子猫はビクビクしながらも弱弱しくその飴をなめるのであった。
秋雨
2020.09.16
捨てられ 戸惑う猫の子に 秋雨 光彦
■野良猫の親が見知らぬ人家(一見して裕福そうな家)の花壇に、自分の子を捨て、しかも「シャアー」と凄い形相で付いてこようとする子を叱りつけて、平然と立ち去る様子を目撃した。
その後、子猫は運よくその民家の人に拾われ、「トム」と名付けられて幸せに育つが、数年後のある日トムは突然姿を消す。
■野良猫の親が見知らぬ人家(一見して裕福そうな家)の花壇に、自分の子を捨て、しかも「シャアー」と凄い形相で付いてこようとする子を叱りつけて、平然と立ち去る様子を目撃した。
その後、子猫は運よくその民家の人に拾われ、「トム」と名付けられて幸せに育つが、数年後のある日トムは突然姿を消す。
法師せみ
2020.09.14
無人駅の 生け花揺れて 法師せみ 光彦
■無人駅の待合室に誰かが花を活けてある。改札口からのそよ風に乗ってツクツクホウシの声が聞こえてくるのであった。
■無人駅の待合室に誰かが花を活けてある。改札口からのそよ風に乗ってツクツクホウシの声が聞こえてくるのであった。