季語ブログ

しどけなく　路傍に揺れる　猫じゃらし　　　　　光彦

■梅雨の合間に歩いて買い物に行った。すると、歩道の際に元気よく成長した猫じゃらしに何故か触れてみたくなったのであった。

黒南風に　負けるなパキラ　受け流せ　　　　光彦

■強風を伴い戻り梅雨が庭の細身のパキラに襲い掛かるが、彼はしなやかに受け流しているのである。　　

ロープウエイの　回帰見守る　夕涼み　　　　　光彦

■新型コロナの影響で休止していた城山のロープウエイが最近動き始めました。遠方ではあるが、我が家の庭からその様子が見えるのである。

夏の朝　見た夢話す　軒すずめ　　　光彦

■早朝、窓を開けると、すずめが小声でぐちゃぐちゃ言っている。

枯れかけた　ブーゲンビリア　蘇る　　　　光彦

■先日、長男からプレゼントされた鉢植えのブーゲンビリア、花は徐々に枯れて枝だけになっていた。それでも毎日気長に少しづつ給水していたら、小さな葉っぱが次第に大きくなり始めたのである。

風鈴や　旅の役者の　去りし部屋　　　　光彦

■むかし、家の前に宿屋があった、その二階の窓に風鈴があって時々鳴っていたのであった。

梅雨晴れや　葬送告げる　鐘の音　　　　光彦

■子供のころ村で葬送があると出発前に鐘が鳴らされていた。

五月雨や　鉄橋渡る　タヌキの子　　　　　光彦



■母親タヌキが居なくなったようだ。　果たして子タヌキの運命やいかに？

親が呼ぶ　飛んでごらんと　子雀に　　　　　光彦

■野鳥は等しく巣立ちの時期になった。巣立ちしても十分に飛べないので地上を歩いたりしているのを見かけたりする。中には運悪く、カラスの餌食になってしまうのもいる。そこで親は子雀を見放さずに藪に逃げ込ませたり、餌を加減しながら与えたり命がけで世話を続けるのであった。

ジャカランタ　朝の雀の　声弾む　　　　　光彦