オケラ
2020.09.24
オケラ鳴き 台風過ぎたと 母はいう 光彦
■ふるさとの、家の床下にオケラが住んでいた。
天気の良い日には昼も夜も鳴いていたが、台風が接近してくると気圧低下等で異常を察知するのか、ピタリと鳴き止んでしまう。そして、台風の眼が通過するころになると安心したかのように鳴き始めるのであった。
■ふるさとの、家の床下にオケラが住んでいた。
天気の良い日には昼も夜も鳴いていたが、台風が接近してくると気圧低下等で異常を察知するのか、ピタリと鳴き止んでしまう。そして、台風の眼が通過するころになると安心したかのように鳴き始めるのであった。
法師せみ
2020.09.14
無人駅の 生け花揺れて 法師せみ 光彦
■無人駅の待合室に誰かが花を活けてある。改札口からのそよ風に乗ってツクツクホウシの声が聞こえてくるのであった。
■無人駅の待合室に誰かが花を活けてある。改札口からのそよ風に乗ってツクツクホウシの声が聞こえてくるのであった。
新涼(しんりょう)
2020.09.12
■新涼とは
暑かった夏の終わりのころに、何かのはずみでふと感じる秋めいた涼しさである。
新涼や あぜみち香る 母の墓 光彦
暑かった夏の終わりのころに、何かのはずみでふと感じる秋めいた涼しさである。
新涼や あぜみち香る 母の墓 光彦
土用波
2020.09.04
松の香や 轟わたる 土用波 光彦
■松の香りがほどよくわが身を包んでくれる場所で目前の豪快な土用波を観ていたところ、轟音は少し遅れてやってくるのに気づいた。
■松の香りがほどよくわが身を包んでくれる場所で目前の豪快な土用波を観ていたところ、轟音は少し遅れてやってくるのに気づいた。
土用波
2020.09.03
土用波 崩れる前に 空(くう)を切る 光彦
■故郷の海岸、衵の浜に押し寄せる土用波の記憶である。押し寄せ盛り上がった巨大な波の波頭(がしら)をよく観ると、崩れる前に水煙を立てながら「シャーー」という音を立てているのであった。
■故郷の海岸、衵の浜に押し寄せる土用波の記憶である。押し寄せ盛り上がった巨大な波の波頭(がしら)をよく観ると、崩れる前に水煙を立てながら「シャーー」という音を立てているのであった。
カナブン(黄金虫)
2020.08.28
あばら家に カナブン2匹 ぶううんぶんぶん 光彦
70年前、家庭の照明は裸電球が普通だった。今のようにエアコンなどもなかったので、夜には四方八方の窓を開け放ち涼をとるのであった。すると、灯に誘われた黄金虫が毎夜のようにやってきて電球の周りを飛び回るのであった。
70年前、家庭の照明は裸電球が普通だった。今のようにエアコンなどもなかったので、夜には四方八方の窓を開け放ち涼をとるのであった。すると、灯に誘われた黄金虫が毎夜のようにやってきて電球の周りを飛び回るのであった。
土用波
2020.08.28
土用波に 揉まれ遊んだ 友いずこ 光彦
■70年前のこと、ふるさとのあこめの浜での思い出である。現代ならさぞかし遊泳禁止という状況だが昔はそういう言葉さえなかった。わいわい騒いで大波と遊ぶのがおもしろかったのである。
■70年前のこと、ふるさとのあこめの浜での思い出である。現代ならさぞかし遊泳禁止という状況だが昔はそういう言葉さえなかった。わいわい騒いで大波と遊ぶのがおもしろかったのである。
明けの明星ーⅡ
2020.08.14
■2020年8月14日、今日は午前2時45分に昨夜と同じ場所(清水小学校の上)に出てきました。快晴であったので順調に観測できました。
紀伊水道 明けの明星 浮かべけり 光彦
紀伊水道 明けの明星 浮かべけり 光彦